「予測」が通用しない時代のセンター運営
呼量をコントロールするマネジメント術
──SBI証券/LINE Fukuoka/TMJ
「コロナ禍、問い合わせが急増し、従来通りの予測やKPIマネジメントが通用しない」「電話の営業時間を短縮したらメールが増えて捌けない」──こうした事態に直面するコールセンターが増えた。「呼量を予測し、待つ」という運用から「呼量をコントロールする」マネジメントへの変化を迫られている。
パンデミック、毎年のように発生する台風、そして地震。予測不可能な出来事が次々と起こる日本において、「フォーキャスト(予測)」を基盤とするコールセンターのマネジメントは、大きな曲がり角に直面している。呼量予測に基づいた人員配置、それを実践するためのAHTやサービスレベルといったKPIの管理。昨年から続くコロナ禍で、これらが通用しない事態が増加している。
新型コロナで急な呼量増
求められるマネジメントの転換
チャネルごとの特性を活かし、顧客の問題を最もはやく解決する手段に誘導する取り組みは、ピークマネジメントにおける効率化とカスタマーエクスペリエンス向上のいずれの面でも高い可能性を秘めている。その大きなポイントとなるFAQやチャットボットによる自己解決とメール対応について、事例をもとに検証する。具体的には、(1)顧客のコンタクトを電話以外に誘導し、(2)かつ増えたメール対応をどうマネジメントするか、(3)どうやってコンタクト全体をコントロールするのか──それぞれの課題について、SBI証券、LINE Fukuoka、TMJの取り組みを検証する。
SBI証券
コロナでメール件数が倍増
チャットとAI活用によるコントロールに着手
LINE Fukuoka
AIで受信メール量を
フォーキャスト
TMJ
KPI向上、緊急時対応も実現
チャネル移送の呼量コントロール