写真のように、立ち仕事をしているスタッフも見受けられる
スタイリッシュで格式ばらないオフィスデザインはスタッフの距離を縮めるようだ
ガラス張りにすることで、オフィス・会議室ともに圧迫感を払拭できる
フィデリティ証券
採用難対策として従業員満足度を高める
よりストレスフリーな職場を目指して
定着こそが、最強の採用難対策。コールセンター運営の経験が長いマネージャーほど、この認識に基づいた人材マネジメントを施す傾向が強い。
フィデリティ証券 カスタマーサービス部の中村 剛 部長もその一人だ。
同社では、人材を育て長く働いてもらえる環境づくりを重視した“ストレスフリーな職場”によるES向上に取り組んだ。例えば、コールセンター業務はとにかく座りっぱなしで疲れがたまるので、写真のような上下可動式デスクを導入した。従業員の体調や気分によっては、立ちながらの作業もできる。また、会議室をガラス張りにすることでオフィスの開放感を演出するとともにハラスメント対策としている。さらにリフレッシュスペースやコーヒーサーバーも設け、健康を意識した果物やナッツ類を並べるなど従業員の声を反映させている。
加えて有給休暇の取得率向上や正社員化、子供がいる社員の時短勤務促進を進めた。チームメンバーを分かり合うための取り組みとして、他部署を交えてのスポーツ大会やイベントを催し、チームへの帰属意識と仲間を思いやる風土作りを心がけ、風通しの良い職場づくりを目指している。
その結果、従業員満足度調査は2015年から今年まで、72%、82%、93%、98%と順調に上がっている。また、離職者数はここ2年でわずか2名。その前の2年に比べると半分以下になった。従業員が「会社から大切にされている」と実感できれば、会社への帰属意識や満足度は向上し、離職数も減る。設備・制度・現場の取り組みがかみ合った典型的な好例といえる。
従業員の希望を反映させたもの
コーヒー・紅茶・ココア、カフェインレスのコーヒーも