進むチャット導入
実態調査から読む「ナレッジ活用」「スキル」
──HDI-Japan
HDI-Japanは「サポート専門職実態調査」を実施した。サポート従事者の属性を問わず、自社のサポート実践状況を回答するもので、設問範囲は、業界からセンター規模、解決実態、研修、年収まで幅広い。この中から、業界、サポートチャネル、セルフヘルプツール、求められるスキル、年収の結果を抜粋する。
テクニカルサポート/ヘルプデスク業界の国際機関である米HDI(ヘルプデスク協会)は、「サポート専門職実態調査」を実施している。これはサポート従事者の専門性を支える目的で、勤務状況、求められるスキル、報酬など、実態をベンチマークできるようになっている。国内においても、同様の実態調査をHDI-Japan(山下辰巳CEO)が実施している。
同調査は、2018年4月〜8月に実施。スマートフォンを利用して回答を募集し、360件の有効回答を得た。サポートチャネルについて聞いた結果では、電話が95.8%、メールは78.1%となっており、大多数のサポートセンターが対応している。近年、導入が増えているチャットは29.2%。前回調査では20.3%だったので、この調査でも開設増が証明されたといえそうだ。
サポートで利用するツールで、現在“使用中”のものは、「モニタリングツール」(63.3%)、「ナレッジマネジメント」(61.7%)、「セルフサービス」(39.2%)、「チャット」(28.3%)の順で多い(図)。やはり技術情報などのFAQ・ナレッジの導入率は高く、今後の導入計画でも15.8%となっている。また、チャットの導入計画があるという割合は19.4%と最も高く、ここでもチャネル開設増が裏付けられたかたちだ。
図 使用中のサポートツール
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