O2Oはもう古い!
顧客接点の価値を高める「OMO」の衝撃
インターネットを介した情報提供を起点に、店舗などに送客する「O2O」。ネットはあくまで店舗支援であったこの施策に対し、「ネットの原理でオフラインを体験してもらうコンセプト」である“OMO”が登場した。最大の違いは、「顧客接点の捉え方」で、もちろんコールセンターも含まれる。OMOの考え方を検証する。
メールやLINE、あるいはFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアを介してクーポンなどを配信し、店舗へ誘導する「Online to Offline(O2O)」。飲食店や小売店においては、もはや差別化戦略とは呼べないほど、当たり前に実践されている。その概念を大幅に拡大する新しいコンセプトが、主に中国から輸入されつつある。それが「Online Merges with Offline(OMO)」だ。
OMOは、「オンラインの考え方や仕組みでオフラインのサービスを設計することで、顧客にチャネルの違いを意識させずに快適な体験を提供する」考え方だ。わかりやすい例を挙げると、LINEでクーポン配信→来店はO2O、米国で話題の「Amazon Go」や「Amazon Bookstore」はOMO事例といえる。
OMOの実践には、コールセンターを含めた顧客接点の再設計が不可欠だ。いかに大量の「顧客の行動データ」を集め、迅速に分析し、最適なアプローチを図るか。今後のカスタマーサービスやマーケティングを理想形といえるOMOを検証する。
図 O2OとOMOの違い
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