SVの必須スキルのうち、センターのマネージャー層が最も注目するのはコミュニケーション能力だ。
ひと口にコミュニケーション能力といっても、その要素はさまざまだが、ここではSVに必要なスキルとして、①情報のインプットとアウトプットの正確さ、②状況判断力、③相手の気持ちを理解し自分の気持ちを伝える能力――の3つについて解説する。
顧客対応でセンスを判断
SVの役割は、問題解決にあるといっても過言ではない。問題解決をスムーズに行うためには、まず、その問題を正確に理解する必要がある。そして、その解決策を周囲に正確に伝える必要がある。
情報のインプットとアウトプットを正確に行うということは、オペレータにも求められるスキルだ。
例えば、エスカレーションを受けた時、オペレータから引き継いだ内容と顧客の主張がズレている場合がないだろうか。この場合、オペレータの情報インプットが正確でない可能性が高い。
コールをモニタリングする際、こうした観点でもコミュニケーションスキルを評価しておくと、オペレータからSVに抜擢する際に役立つ。
判断に必要な情報に絞る
中間管理職であるSVは、すべての決定事項を自身で判断するとは限らない。上司やクライアントの判断を仰がなければならないシーンが必ずある。こうしたシーンでは、 相手が判断しやすいように必要な情報を素早く伝える力が求められる。
1から10まですべてを説明するのではなく、相手が判断に必要な情報に絞って伝える能力だ。伝える情報の範囲は、状況や相手によって変える必要があるため、その範囲を判断する力が不可欠だ。
内容以上に態度が大事
クレーム対応やアウトバウンドセールスでストレスを溜めがちなオペレータのモチベーション管理は、SVの重要な仕事のひとつで、オペレータへの接し方はSVにとって重要なスキルとなる。
どのような時にどのような態度をとっていくか。話の内容といったバーバルコミュニケーションだけではなく、口調や身振り手振り、表情などのノンバーバルコミュニケーションも重要だ。
話す内容が思いつかず、ありきたりの会話になってしまうという場合は、「今日の目標〇〇件だったと思うけど、達成できそう?」「さっき苦戦してたみたいだけど大丈夫だった?」など、実際に起きている事柄を話題に出して具体的には話すとよい。
こうしたコミュニケーションは、オペレータの「承認欲求」を満たすことにもつながる。「ちゃんと見てくれている」という安心感を与えるうえ、「目標を達成するためにもっと頑張ろう」とモチベーションアップにもつながる。
(連載「『理想のSV』の育て方・活かし方」より抜粋 月刊コールセンタージャパン2017年3月号掲載)
著者:東峰ゆか
この著者の講座は、「チャット対応講座~効果とノウハウの高め方」「実践!ナレッジマネジメント講座~設計編」です。
ひと口にコミュニケーション能力といっても、その要素はさまざまだが、ここではSVに必要なスキルとして、①情報のインプットとアウトプットの正確さ、②状況判断力、③相手の気持ちを理解し自分の気持ちを伝える能力――の3つについて解説する。
顧客対応でセンスを判断
SVの役割は、問題解決にあるといっても過言ではない。問題解決をスムーズに行うためには、まず、その問題を正確に理解する必要がある。そして、その解決策を周囲に正確に伝える必要がある。
情報のインプットとアウトプットを正確に行うということは、オペレータにも求められるスキルだ。
例えば、エスカレーションを受けた時、オペレータから引き継いだ内容と顧客の主張がズレている場合がないだろうか。この場合、オペレータの情報インプットが正確でない可能性が高い。
コールをモニタリングする際、こうした観点でもコミュニケーションスキルを評価しておくと、オペレータからSVに抜擢する際に役立つ。
判断に必要な情報に絞る
中間管理職であるSVは、すべての決定事項を自身で判断するとは限らない。上司やクライアントの判断を仰がなければならないシーンが必ずある。こうしたシーンでは、 相手が判断しやすいように必要な情報を素早く伝える力が求められる。
1から10まですべてを説明するのではなく、相手が判断に必要な情報に絞って伝える能力だ。伝える情報の範囲は、状況や相手によって変える必要があるため、その範囲を判断する力が不可欠だ。
内容以上に態度が大事
クレーム対応やアウトバウンドセールスでストレスを溜めがちなオペレータのモチベーション管理は、SVの重要な仕事のひとつで、オペレータへの接し方はSVにとって重要なスキルとなる。
どのような時にどのような態度をとっていくか。話の内容といったバーバルコミュニケーションだけではなく、口調や身振り手振り、表情などのノンバーバルコミュニケーションも重要だ。
話す内容が思いつかず、ありきたりの会話になってしまうという場合は、「今日の目標〇〇件だったと思うけど、達成できそう?」「さっき苦戦してたみたいだけど大丈夫だった?」など、実際に起きている事柄を話題に出して具体的には話すとよい。
こうしたコミュニケーションは、オペレータの「承認欲求」を満たすことにもつながる。「ちゃんと見てくれている」という安心感を与えるうえ、「目標を達成するためにもっと頑張ろう」とモチベーションアップにもつながる。
(連載「『理想のSV』の育て方・活かし方」より抜粋 月刊コールセンタージャパン2017年3月号掲載)
著者:東峰ゆか
この著者の講座は、「チャット対応講座~効果とノウハウの高め方」「実践!ナレッジマネジメント講座~設計編」です。