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2023年10月号 <IT企業に聞く!>

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上坂 優太 氏

上坂 優太 氏
代表取締役

<コーナー解説>
ITソリューションベンダーのキーマンに製品・販売戦略を聞きます。

VideoTouch

従来型集合研修の弱点を補完する
動画研修で人材育成を支援

企業PROFILE

所在地:東京都渋谷区桜丘町18-4 二宮ビル1階、118号室
設立:2013年4月24日
資本金:5000万円
URL:videotouch.co.jp/

 研修は、オペレータの応対品質や生産性の向上を図るうえで欠かせない。しかし、人手不足の状況下では、応対のひっ迫解消を優先して、後回しあるいは短縮されやすい傾向が強い。とくに着台後のフォローアップ研修は、新人研修と比べて手薄になりがちだ。

 「研修時間の不足は、人手不足に拍車をかける原因となりうる」──そう指摘するのは、動画トレーニングプラットフォーム『VideoTouch』の開発・運営を行うVideoTouch 代表取締役の上坂優太氏だ。教育が不十分な状態のオペレータがミスやクレームを頻発させ、SVはフォローに追われる。結果、研修に使える時間は減り、不安を募らせたオペレータが離職するという負の連鎖に陥る。

 さらに、近年はオペレータが業務中に操作するシステムの数が増えている。また応対自動化の進展とともに人による対応は高度化。習得すべき知識やスキルは増加し、研修のカリキュラム数も増加傾向にある。上坂氏は、「十分な研修を実施するには、場所、時間といった従来型の集合研修の制約を取り払ったうえで、1つひとつの学習の効果を高めることが不可欠」と強調する。具体的には、研修を動画コンテンツ化。オペレータがスキマ時間を使って繰り返し自己学習できる環境の整備を提案している。

 動画コンテンツは、知識の吸収効率を高めるマイクロラーニングの観点から、10分以内のモジュールを複数作って学習単元にすることを推奨。上坂氏は、「人の集中が持続しやすく、短時間シフトの人でも学習しやすい」と説明する。

 動画作成・編集機能は、誰でも簡単に使えることを重視して作りこんだ。例えば、スマートフォンで撮影した研修をアップロードすると、音声認識を使って自動で字幕を付与。動画のカットや挿入、目次の付与なども直感的な操作で行える。「講師役のSV/リーダーの本来業務であるオペレータのフォローなどの時間を圧迫しては本末転倒です」(上坂氏)。

 側面支援として、学習効果・効率を高めるための運用コンサルティングやワークショップを実施。上坂氏は、「たとえば、学習後にSVに報告または感想を述べる時間を設けることをお奨めしています」と説明する。学習内容を対話でアウトプットすることで、学びの深化を促すという。

 今後は、フォローアップ機能の強化を進め、学習の個別最適化を図る計画だ。テクノロジーの進化によってオペレータには「人」だからこそ提供できる価値を強く求められつつある。上坂氏は、「今後、研修の重要度はより高まっていくと考えています。本質的で効果の高い研修への再構成を支援していきたい」と方針を説明した。

 

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