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2023年2月号 <キーパーソン>

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サジール・フセイン 氏

AR・画像認識技術で自己解決促進
問い合わせ前の顧客体験を変革する

Xerox Corporation
CareAR CRO
サジール・フセイン 氏

PROFILE

サジール・フセイン 氏(Sajeel Hussain)

設備保全などの現場作業に劇的な効率化をもたらす「CareAR」の普及に従事。AI/AR技術を活用し、シームレスなデジタルワークフローを実現して企業の効率化をサポートする。前職はCafeXのCEOを務め、CRM分野の有力企業と組んで顧客企業のビジネス拡大に貢献。

ゼロックス傘下のCareAR社は、フィールドサービス領域において、拡張現実(AR)や画像認識などの最新技術を活用、設備機器の故障・不具合の早期解決を支援する。このほどコミュニケーションビジネスアヴェニュー(CBA)と提携、国内での「CareAR」展開を開始した。サジール・フセインCROに話を聞いた。

──CareAR社の概要について教えてください。

フセイン 拡張現実(AR)と画像認識などのAIを活用したサービスプラットフォームを提供するソフトウエア会社です。設備機器の故障・不具合に対応するフィールドサービスの領域において、コールセンターの従業員、現場にいる技術スタッフ、エンドユーザーの誰もが視覚的なソリューションによる恩恵を受けられます。

──具体的には、どんなソリューションを提供するのでしょうか。

フセイン CareARには、(1)CareAR Instruct、(2)CareAR Insight、(3)CareAR Assist、(4)Experience Builder──の4つの機能があります。(1)Instructは、ARを活用したマニュアル表示機能で、顧客の自己解決を支援します。設備機器に貼られたQRコードをスマートフォンのカメラで読み取ると、映した映像の中に問題解決に必要な手順と3Dモデルのアニメーションが表示されます。機器の操作に不慣れな人でも容易に自己解決できます。(2)Insightは、画像認識を使って異常を検知します。スマホのカメラで機器を写すと、購入日や耐用年数、バージョン情報などが表示され、機器に異常があれば通知します。重大な故障・不具合が起こる前に対処できればダウンタイムを解消できます。(3)Assistは、WebRTC技術を活用したビデオチャットによる遠隔サポートを実現します。スマホのカメラで写した画像をオペレータと共有しながら、迅速に問題解決を図ります。(4)Experience Builderは、CareAR Instructで表示するマニュアルを作成します。直感的な操作で作成可能なので、日々の問い合わせから自己解決可能なコンタクトリーズンを抽出し、マニュアルに素早く反映できます。

 顧客にとっても企業にとっても、電話をかけずに問題解決できることがベストです。CareARは、電話をかける前の顧客体験の変革を目指して開発を進めています。

──日本市場をどう見ていますか。

フセイン とても期待しています。日本はモノ作りが盛んで製造業が進んでおり、ハイテク機器を扱う企業も多い。そうした企業に需要があると感じています。一方で、日本企業は一様にあまり大きな変化を好まないという印象も持っています。ただ、今後は労働人口の減少により、高い技術力を持った人材が不足すると予想されます。その時にCareARは必ず有効活用いただけると考えています。

──CBAに期待することは。

フセイン ビジネスには地域に根差した活動やサポートが必須です。CBAはこれまで数多くのソリューションを展開しています。同社のチャネルやパートナーを通じ、CareARが広がることを期待します。

 

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