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コールセンターのKPI

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コールセンターの取り組み成果を示す数値――KPI(Key Performance Indicator)は、実に多種多様だ。

以下に主要なKPIをまとめた。



センターマネジメント経験の豊富なコンサルタントやトレーナー各氏は、「KPIは関連性を理解することで、コールセンターで何が起きているのか、何が不足しているのかなど、運営に必要なポイントを正確につかむことができる」と口を揃える。

KPIマネジメントにおいて、最も重要なことは、この
「関連性」の理解にある。

◆品質指標は「サービスレベルの順守率」

品質指標として、多くのセンターが重視するのが放棄呼率だが、品質管理の観点からは、放棄呼率はKPIとすらいえない。

つながりやすさを示すKPIは、本来「サービスレベルの遵守率」であるべきだ。

サービスレベルと放棄呼率の違いは以下の通りだ。

サービスレベル
・「X秒以内にY%のコールに応答する」という基準値
・つながりやすさ(接続品質)を司る基準
・達成レベルは「顧客視点」での接続品質を示す
・リソースマネジメント(WFM:ワークフォース・マネジメント)の基盤となるセンター運営に欠かせない数値

放棄呼率
・「つながった」という結果を示す数値
・1秒でつながっても30分待たせてつながっても同じ
・「つながったコール」としてカウントした値の比率
・外的要因(主にコール量)に左右されるのでKPIとしては適切ではない

コールセンターは消費者にとって
「つながって当然」の窓口だ。

つまり、接続品質とは「つながった」という結果ではなく、そのプロセスまで含んで検証する必要がある。

◆生産性指標は顧客満足と連動して捉える

一方、生産性指標としては「稼働率」が注目されることが多い。

稼働率とは、総ログイン時間を分母に、オペレータが電話対応、あるいは後処理に費やしている時間を分子とした数値だ。

コール量(規模)とサービス品質に大きく影響されるKPIのため、全センターに共通の最適値は存在しない。

ポイントは、
“待ち時間”の捉え方だ。

稼働率が80%だとすると、「座っている時間の20%以上もボーッと待っているだけなんてムダ」という経営者が存在する可能性はあるが、その待ち時間の確保がつながりやすさ、つまり顧客満足度を担保していることを理解してもらうことも必要だ。

このように、放棄呼率と稼働率には密接な関連性がある。

この2つに限らず、オペレーションを管理するKPIのほとんどは連動している。
(月刊コールセンタージャパン 2016年4月号 特集)

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