<コーナー解説>
店舗など、コールセンター以外を含めた接客やサービスのプロにその心構えやノウハウを聞きます。
ロボットの“中の人”として交流
カフェに訪れる顧客に癒しを提供
分身ロボットカフェ DAWN
OriHimeパイロット
臼井 美嘉 さん
Profile
前職は、テーマパークのツアーガイド。家族の転勤に伴い退職。慣れない地域で2人の子供を育てるなか、いったんは接客業から離れたが、「分身ロボットカフェDAWN」に入社。ロボットの“中の人”として、接客を行っている。
東京・日本橋のオフィスビルが立ち並ぶ一角に、緑が感じられるカフェがある。80席ほどの大きなカフェだが、店員の数は少ない。しかし、店には活気が感じられる。多くの接客ロボットがいるためだ。
店に入るとすぐ、身長1メートルほどのロボットが「いらっしゃいませ」と話しかけてくれる。声の主は機械ではなく、人だ。「パイロット」と呼ばれる接客スタッフが、遠隔から顧客をもてなす。
コロナ禍では、孤独のストレスにさらされる人が少なくなかった。「孤食や黙食が推奨されていた時期には、ロボットが相手なら安心して会話ができると喜んでいただくこともありました」とパイロットの1人、臼井美嘉さんは話す。カメラ越しでも、ホスピタリティを感じてもらう顧客対応は可能だ。