目立った「Webサポート」の高評価
コロナ禍で変わった“強化の優先順位”
──HDI-Japan
HDI-Japanによる2021年の「公開格付け調査」は、12業界136社を対象に実施。3ツ星企業は、Webサポート64社、問い合わせ窓口43社という結果だった。前年から続くコロナ禍により、デジタルシフトが加速したことでWebサポートが充実した気配が濃厚だ。
カスタマーサポート/ヘルプデスクの国際認定機関、米HDIの国内拠点であるHDI-Japanでは、Webサポートの有効性と企業の問い合わせ窓口のサポート内容について、HDI国際サポート標準に基づいた“顧客視点”で3ツ星〜星なしの4段階で格付けする「問い合わせ窓口格付け調査」を実施している。2021年は、キャッシュレス業界、健康食品通販など12業界136社を調査。結果を図にまとめる。
全体を見ると、Webサポートは3ツ星が64社、2ツ星が71社、1ツ星が1社で、約半数の企業が3ツ星評価を獲得している。一方、問い合わせ(有人)窓口は、3ツ星が43社、2ツ星が79社、1ツ星が14社。3割強の企業が3ツ星ではあるものの、1ツ星の企業も散見され、Webサポートと比べて若干、評価が低い。
「2021年はコロナ禍の影響で、電話からマルチチャネルへの移行がかなり進みました。企業側も顧客側もデジタルを活用し、双方の意向が上手く噛み合ったといえます。Webサポートの充実には企業努力もあります。顧客がどのようにページを遷移するか研究し、顧客視点で利用しやすいコンテンツ作りに努めています」と、HDI-Japanの山下辰巳CEOは分析する。電話窓口は、3密回避の少人数運営などが影響して評価を下げたが、代わりにWebサポートを充実させることで、全体として顧客満足の維持に努めたと推察される。
本誌では、業界別の分析と、5月13日に開催された「HDI AWARD 2022」の様子もレポートする。
図 HDI公開格付け調査結果(2021)
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