損害保険ジャパン(佐賀カスタマーセンター)
モチベーション向上にVOCを使う!
派遣社員の「提案」を受け入れる文化の醸成
改正派遣法、同一労働同一賃金など、派遣社員の活用を取り巻く環境が激変している。損害保険ジャパンの佐賀カスタマーセンターは、約160名の派遣社員に対し、正社員はわずか3名。それでも、高いモチベーションに基づく業務改善提案が活発で、かつ離職率も低い。「監視からサポートへ」というマネジメントの転換プロセスと成果を検証する。
コールセンターのオペレータやSVのほとんどを派遣社員が担っているセンターは数多い。しかし、「会社への帰属意識が低く、離職が多い」「採用に関与できないためミスマッチが発生しやすく、教育に時間がかかる」など、長年、指摘されていた課題はなかなか解消できていない。しかも、労働法の度重なる改正、2020年春から大企業で実施されている同一労働同一賃金など、派遣社員のマネジメントは難易度が向上する要素ばかりが目立つのが現状だ。
損害保険ジャパンは、事故対応以外の問い合わせに対応するカスタマーセンターを全国5拠点(北海道、秋田県、東京都、埼玉県、佐賀県)に展開。そのうち、佐賀カスタマーセンターでは、正社員3名を除く150名以上が派遣社員だ。自発的に業務改善提案を進めるモチベーション向上施策の数々を聞いた。
損保ジャパンキャリアビューロー 佐賀事業所の川﨑美智事業所長(左)、損害保険ジャパン カスタマーコミュニケーション企画部佐賀カスタマーセンター室の河村 薦室長(中)、同室の宮地 真奈美オペレーションマネージャー(右)
図 業務運営体制
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Center Profile
2006年に開設。佐賀市の中心部に位置し、164名が勤務。自動車保険、火災保険関連など、年間約34万件(2019年実績)のコールに対応している。管理者からオペレータ(同社ではアドバイザーと呼称)まで大半を派遣社員が占める。なお、同社では佐賀以外に北海道、秋田県、東京都、埼玉県にカスタマーセンターを展開している。