LINE(東京都新宿区、出澤 剛代表取締役社長)は、1月21日、報道関係者向けの会見を行い、同社が提供するAIソリューション「LINE BRAIN」の2020年の展望および新商品を発表した。
「2020年、LINEはAIを社会実装する」
LINE BRAIN室 Developer Relations室 室長の砂金信一郎氏は「2020年、LINEはAIを社会実装する」と言い切ったうえで、「音声認識や画像認識の技術向上といった包括的な目的だけではなく、お客様が抱えている個別で具体的な困りごとを解決し、発表していく」と方針を話した。
2019年に発表した「AIソリューションカンパニーになる」という宣言を、具体的な事例として表現する方針だ。
また、「GoogleやAmazonに先行して、日本語をはじめとしたアジア圏の言語を細かいところまでチューニングし、それを英語圏の企業にエンジンとして提供したい」と競合戦略についても言及。これまで培ってきたアジア圏におけるコミュニケーション技術を生かし、差別化を図る。
2020年のAI戦略を語る砂金氏
実用化段階に進みつつあるチャットボット、顔認証受付、AI電話対応サービス
具体的なAIソリューションの内容については、LINE BRAIN室 Developer Relations室 LINE BRAIN事業企画チームマネージャーの飯塚純也氏が3カテゴリ7製品を紹介した(画像)。
LINE AIソリューションの3カテゴリ7製品
具体的には、「テキスト、スピーチ、ビジョン」の3カテゴリに分類している。
テキストはチャットボットがテキストチャットとして提供。
スピーチは音声認識、音声合成技術により、話し言葉を認識して回答を合成、提供する製品となっている。
ビジョンは物体、画像、映像を認識する技術で、OCRやビデオ分析解析などの製品群があるという。
具体的なサービス群の実用化状況を話す飯塚氏
これらの技術は、LINE証券のチャットボットやLINE DEVELOPER DAY 2019での顔認証受付など、すでに同社内のさまざまなサービスで使われている。
外部企業向けにも、AIソリューション事業「LINE BRAIN」として2019年7月より提供。すでにAI電話応対サービス「LINE AiCall」を、レストラン「俺のGrill&Bakery大手町」で実証実験を行っており、春頃をめどに本格的なサービスとしての提供を目指す。
砂金氏は、「2020年、当社はさまざまな事例発表を通して、具体的なユーザー体験として“LINEのAI”を紹介していく」と強調した。
1月22日よりネイバーにSaaSとして提供開始
「AIソリューションカンパニー」戦略の一環として、LINEは1月22日よりネイバー(大韓民国、韓聖淑CEO)に各ソリューションをSaaSで提供開始した。これにより、ネイバーは、同社が提供するNAVER CLOUD PLATFORM上で「LINE BRAIN CHATBOT」、「LINE BRAIN OCR」を定額サービスとして提供する。
LINEサービスとの連携が可能な「LINE BRAIN CHATBOT」
「LINE BRAIN CHATBOT」は、LINEの機械学習アルゴリズムと自然言語処理技術に基づく対話エンジンをベースとしたもので、日本語のほかに英語、韓国語など多言語に対応する。
LINE公式アカウントの最新のメッセージ形式をサポートするほか、LINE Payなど、LINEサービスとの連携がスムーズに行える。また、チャットボットを作成するツール(チャットボットビルダー)は、プログラミングなどの専門知識なくシナリオや設定操作ができるという。
主な特徴は以下のとおり。
1. LINEサービスとの連携が可能
LINE 公式アカウントやLINE WORKS、LINE Pay決済と連携でき、例えばチャットボット上で対話をしながらLINE Pay決済をすることができる。
2. 世界最高水準で進化するAIエンジン
同社が培ってきた言語に関する機械学習モデルを活用し、適切な回答を提供できる。社内調査では、大手他社製品と比べて実施シナリオ量で高い正答率が出ているという。
3. 誰でも設定可能な高機能ビルダー
直感的に会話やシナリオ設計ができる。会話分析により、ユーザーの潜在ニーズを発見し、根本的な課題解決やサービス改善を図ることもできるという。
「LINE BRAIN CHATBOT」の価格
無料で利用できる“Trialプラン”、月5万円の基本利用料で利用できる“Commercialプラン”などがある
※Commercialプランは、2020年3月31日までの申込みで基本利用料が最大3カ月無料になるキャンペーンを実施。
斜めや歪んだ文字も認識する「LINE BRAIN OCR」
「LINE BRAIN OCR」は、文書解析と認識に関する国際会議ICDARで世界No.1の認識精度を獲得しており、斜めになった文字、歪んだ文字でも認識するという。
サービスタイプは「Template」と「General」を用意。Templateでは、ビルダー(設定ツール)を活用し、文書の読み取りたい項目を設定してテキストデータ化が可能。Generalは、設定不要で、画像内の文字情報をすべてテキスト化する。また、IDカードや領収書、請求書等の自動読み取りに対応するサービスの用意もある。
主な特長は以下の通り。
1. 高い認識精度
LINE BRAIN OCRの認識精度は、横書きや縦書きだけでなく、丸く湾曲して書かれた文字や傾いた文字などの悪条件下での読み取り、多言語の認識、専門用語も認識できる。ICDARにおいて4分野で世界No.1を獲得している(2019/3/29時点)。
2. あらゆる書類や画像を瞬時にテキスト化
フォーマットが決まっている書類はもちろん、あらゆるスタイルの書類を正しくテキスト化する。
3. 誰でも設定可能な高機能ビルダー
LINE・アプリと連携が可能。LINE BRAIN OCRと他のAI技術を組み合わせた「ekycサービス(仮称)」で、LINE公式アカウント上で会話をしながら、身分証画像と自撮り画像を送るだけで自動判別し、オンライン本人確認(ekyc)をすることもできる。
「LINE BRAIN OCR」の価格
無料で利用できる“Freeプラン”をはじめ、読取枚数に応じたプランがある。
これらのサービスは、LINEのAIソリューション事業「LINE BRAIN」の公式のWebページを通じて、申し込みできる。
LINE BRAINは、FAQ対応、請求書の手入力、飲食店やカスタマーサポートの電話応対などをAI技術で削減することで、利用者がサービスに集中できるようになることを目指す。
「2020年、LINEはAIを社会実装する」
LINE BRAIN室 Developer Relations室 室長の砂金信一郎氏は「2020年、LINEはAIを社会実装する」と言い切ったうえで、「音声認識や画像認識の技術向上といった包括的な目的だけではなく、お客様が抱えている個別で具体的な困りごとを解決し、発表していく」と方針を話した。
2019年に発表した「AIソリューションカンパニーになる」という宣言を、具体的な事例として表現する方針だ。
また、「GoogleやAmazonに先行して、日本語をはじめとしたアジア圏の言語を細かいところまでチューニングし、それを英語圏の企業にエンジンとして提供したい」と競合戦略についても言及。これまで培ってきたアジア圏におけるコミュニケーション技術を生かし、差別化を図る。
2020年のAI戦略を語る砂金氏
実用化段階に進みつつあるチャットボット、顔認証受付、AI電話対応サービス
具体的なAIソリューションの内容については、LINE BRAIN室 Developer Relations室 LINE BRAIN事業企画チームマネージャーの飯塚純也氏が3カテゴリ7製品を紹介した(画像)。
LINE AIソリューションの3カテゴリ7製品
具体的には、「テキスト、スピーチ、ビジョン」の3カテゴリに分類している。
テキストはチャットボットがテキストチャットとして提供。
スピーチは音声認識、音声合成技術により、話し言葉を認識して回答を合成、提供する製品となっている。
ビジョンは物体、画像、映像を認識する技術で、OCRやビデオ分析解析などの製品群があるという。
具体的なサービス群の実用化状況を話す飯塚氏
これらの技術は、LINE証券のチャットボットやLINE DEVELOPER DAY 2019での顔認証受付など、すでに同社内のさまざまなサービスで使われている。
外部企業向けにも、AIソリューション事業「LINE BRAIN」として2019年7月より提供。すでにAI電話応対サービス「LINE AiCall」を、レストラン「俺のGrill&Bakery大手町」で実証実験を行っており、春頃をめどに本格的なサービスとしての提供を目指す。
砂金氏は、「2020年、当社はさまざまな事例発表を通して、具体的なユーザー体験として“LINEのAI”を紹介していく」と強調した。
1月22日よりネイバーにSaaSとして提供開始
「AIソリューションカンパニー」戦略の一環として、LINEは1月22日よりネイバー(大韓民国、韓聖淑CEO)に各ソリューションをSaaSで提供開始した。これにより、ネイバーは、同社が提供するNAVER CLOUD PLATFORM上で「LINE BRAIN CHATBOT」、「LINE BRAIN OCR」を定額サービスとして提供する。
LINEサービスとの連携が可能な「LINE BRAIN CHATBOT」
「LINE BRAIN CHATBOT」は、LINEの機械学習アルゴリズムと自然言語処理技術に基づく対話エンジンをベースとしたもので、日本語のほかに英語、韓国語など多言語に対応する。
LINE公式アカウントの最新のメッセージ形式をサポートするほか、LINE Payなど、LINEサービスとの連携がスムーズに行える。また、チャットボットを作成するツール(チャットボットビルダー)は、プログラミングなどの専門知識なくシナリオや設定操作ができるという。
主な特徴は以下のとおり。
1. LINEサービスとの連携が可能
LINE 公式アカウントやLINE WORKS、LINE Pay決済と連携でき、例えばチャットボット上で対話をしながらLINE Pay決済をすることができる。
2. 世界最高水準で進化するAIエンジン
同社が培ってきた言語に関する機械学習モデルを活用し、適切な回答を提供できる。社内調査では、大手他社製品と比べて実施シナリオ量で高い正答率が出ているという。
3. 誰でも設定可能な高機能ビルダー
直感的に会話やシナリオ設計ができる。会話分析により、ユーザーの潜在ニーズを発見し、根本的な課題解決やサービス改善を図ることもできるという。
「LINE BRAIN CHATBOT」の価格
無料で利用できる“Trialプラン”、月5万円の基本利用料で利用できる“Commercialプラン”などがある
※Commercialプランは、2020年3月31日までの申込みで基本利用料が最大3カ月無料になるキャンペーンを実施。
斜めや歪んだ文字も認識する「LINE BRAIN OCR」
「LINE BRAIN OCR」は、文書解析と認識に関する国際会議ICDARで世界No.1の認識精度を獲得しており、斜めになった文字、歪んだ文字でも認識するという。
サービスタイプは「Template」と「General」を用意。Templateでは、ビルダー(設定ツール)を活用し、文書の読み取りたい項目を設定してテキストデータ化が可能。Generalは、設定不要で、画像内の文字情報をすべてテキスト化する。また、IDカードや領収書、請求書等の自動読み取りに対応するサービスの用意もある。
主な特長は以下の通り。
1. 高い認識精度
LINE BRAIN OCRの認識精度は、横書きや縦書きだけでなく、丸く湾曲して書かれた文字や傾いた文字などの悪条件下での読み取り、多言語の認識、専門用語も認識できる。ICDARにおいて4分野で世界No.1を獲得している(2019/3/29時点)。
2. あらゆる書類や画像を瞬時にテキスト化
フォーマットが決まっている書類はもちろん、あらゆるスタイルの書類を正しくテキスト化する。
3. 誰でも設定可能な高機能ビルダー
LINE・アプリと連携が可能。LINE BRAIN OCRと他のAI技術を組み合わせた「ekycサービス(仮称)」で、LINE公式アカウント上で会話をしながら、身分証画像と自撮り画像を送るだけで自動判別し、オンライン本人確認(ekyc)をすることもできる。
「LINE BRAIN OCR」の価格
無料で利用できる“Freeプラン”をはじめ、読取枚数に応じたプランがある。
これらのサービスは、LINEのAIソリューション事業「LINE BRAIN」の公式のWebページを通じて、申し込みできる。
LINE BRAINは、FAQ対応、請求書の手入力、飲食店やカスタマーサポートの電話応対などをAI技術で削減することで、利用者がサービスに集中できるようになることを目指す。