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2019年7月号 <Focus/ソリューション[2]>

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Focus

「使えるチャットボット」の構築手法
AI育成支援ソリューションの機能と効果

Web上でのカスタマー・エクスペリエンス向上を目的にチャットボットを導入する企業が増えている。しかし、思うように回答精度が上がらず、“撤退”する企業も出てきた。賢いボット構築のポイントは、適切な教師データの作成と実態に即した会話設計だ。これを支援する、ボット育成ソリューションを検証する。

 賢いAI(人工知能)を育てるには優れた教師データが必要──。

 AIを導入すれば何でも答えてくれるという誤解は徐々に解かれ、現在は“いかに教師データを揃えるか”に頭を悩ませるAI育成担当者が増えている。とくにカスタマーサポートの領域では、Webサイト上でセルフサポートを促進する、賢いチャットボットを育成するための学習データをいかに作成するかが焦点となりつつある。

 一般的なチャットボットの構築・保守手順をに示す。まず構築段階では、(1)ボットのカバー範囲を決め、(2)回答に必要なFAQを抽出。FAQがない場合は電話・メール・チャットの応対履歴、マニュアルなどをベースに質問と回答のセットを作成する。さらに(3)基本となる質問の言い換え、表記揺れなどを含む類似質問を多数用意し、Q&Aのデータセットを揃える。これを(4)業務用件に応じたカテゴリ分類など行って、AIに学習させる。保守段階では、(5)問い合わせ内容の変化などを基に新規データを作成、既存データとの差異を分析し、必要に応じて(6)質問と回答の追加・編集・削除を行う。

 この一連のプロセスにおいて、(2)(3)(5)は、回答精度を左右する極めて重要な手順だ。ここを疎かにすれば使えないチャットボットとなるが、膨大な手間と時間を要するのも事実。本誌では、AI教師データ作成支援ソリューションの最新動向をまとめる。

図 チャットボット構築・保守の流れ

図 チャットボット構築・保守の流れ

※画像をクリックして拡大できます

記事内で取り上げているベンダー(掲載順)

ベクスト
モビルス
りらいあデジタル


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