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2018年7月号 <インタビュー>

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幸村 友美 氏

AIは「人事部長の右腕」になる?!
HR Tech時代の勝敗を分ける“戦略的人事”

エクサウィザーズ
HR Tech事業部 アカウントマネージャー
幸村 友美 氏

かつて類を見ない人手不足にあえぐ企業。なかでもコールセンターの採用難は深刻さを増すばかりだ。エクサウィザーズは、採用、能力開発、評価、配置から退職まで、すべての人材管理プロセスをAIでサポートするサービスを開発。従来型の「経験と勘、人間関係」を重視した日本型人事からデータに基づく“戦略的人事”を提唱している。

Profile

幸村 友美 氏(Tomomi Komura)

エクサウィザーズ
HR Tech事業部 アカウントマネージャー

人材派遣業界を経て、2005年渡米。シリコンバレーを拠点にTV局、IT出版社、日系商社を渡り歩き、2009年大手人材会社米法人のPasona N A, Inc.に入社。西海岸営業統括責任者を務めたのち、日本に駐在、国際事業開発部を設立。2018年3月よりAIベンチャーのエクサウィザーズに入社。日米15年の人材業と多様な業界経験を活かし、人工知能を活用した人事向けサービスの事業開発を行う。

──人材市場はバブル経済期以上の売り手市場と言われ、加えて派遣法などの規制強化が重なって、多くの企業が人材不足に苦しんでいます。

幸村 働き方の多様化に伴う人材の流動化、うつ病対策などのメンタルヘルス問題、耳目を集めている長時間労働問題など、さまざまな課題が積み重なっています。「働き方改革」の必要性も認知はされていますが、日本企業の人事は、長年にわたった終身雇用制度の影響が色濃く残ったままです。最大の問題は、人事の決定要素が“暗黙知”になってしまっていることです。結果、新しい変化に伴う課題への対応が難しいというのが現状です。

──暗黙知による人事とは、具体的にどのようなものでしょうか。

幸村 例えば、「玉突き人事」と言われているものです。定年などで空いたポストに、入社年次や序列、人間関係で後任者が決まっていく。そこでは本来、重要視されるべき“適性”という要素が二の次になってしまっています。終身雇用制度下においては、こうした手法も「さまざまなポジションや仕事を経験する」という考え方に基づき成立していましたが、すでに時代は変わりつつあります。

 米国では、まず組織図を描いたうえで各ポジションの役割を定義し(ジョブ・ディスクリプションの作成など)、社員のスキルとマッチングするという、サッカーのフォーメーションやシステムに近い科学的な考え方で人事が行われます。さまざまなポジションで経験を積む手法の日本に比べると、スペシャリストを適材適所に配置するやり方といえます。日本でもスタートアップ企業を中心に少しずつ、こうした手法が普及してきましたが、歴史のある大手企業は、従来の人事手法が企業文化として定着しているだけに、改革が難しいようです。

採用だけがHR Techではない
包括的に人事プロセスを支援

──エクサウィザーズは、AI(人工知能)、それもディープラーニング技術を活用した「HR Tech」による諸問題解決を訴求していますね。

(聞き手・矢島 竜児)
続きは本誌をご覧ください


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