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丸紅情報システムズ、「MSYSプライベートクラウド Powered by AVAYA」の提供を開始

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丸紅情報システムズ(東京都新宿区、渡辺亮一社長)は、プライベート型クラウドコンタクトセンターシステム「MSYSプライベートクラウド Powered by AVAYA(MSYSプライベートクラウド)」の提供を開始した。

MSYSプライベートクラウドは、アバイアのプラットフォームを基盤に、コンタクトセンターの自動化、オペレータ支援機能などを追加して提供する。 オペレータの同時ログイン数に応じた従量課金制を採用。既設のアバイアのプラットフォームから、他のシステムとの連携情報や設定を引き継ぐことが可能。

なお、すでにエポスカードでの導入が決定している。クレジットカード業務やクレジット・ローン金融業務など、これまで業務ごとに採用していた電話システムを1つのサービスに統合することで、管理工数の削減やセキュリティリスクの解消を図るという。


 

呼量を減らすことは、コンタクトセンターの使命

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「企業に電話をかける」という行為は、面倒この上ないものです。
電話をかけずに済む仕組みを作ることは、コンタクトセンターがもっとも優先して取り組むべきCX向上施策のひとつです。

「お客様が、なぜ電話をかけてこなければならなかったのか」――答えは、コンタクトセンターに蓄積された問い合わせを分析することで得られるはずです。
例えば、「ある手続きについて知りたい」という電話には、「その手続きが自分にとって必要なのかどうか確認したい」という意図があるケースもあります。
このため、手続きの詳細を示すFAQをWebに公開しても、上記のような電話は減りません。
問い合わせ内容を分析し、「FAQを見たけれども、電話をかけざるを得なかった顧客」の意図をくみ取りFAQを追記、あるいは書き換えていくことで電話は減っていくはずです。

■チャットボットや自己解決率向上につながる『FAQ』の構築法を学びます
FAQ構築/活用講座・上級編

■「使えるチャットボット」「生産性を高めるチャット対応」のヒントが満載です
チャット窓口の業務設計講座

■電話をかけずに済むサービスの設計――あるべきCXを考えます
戦略的コンタクトセンター経営塾~次世代マネジメント手法を学ぶ~


 

日本トータルテレマ、アウトバウンド業務に特化した新戦略拠点を大阪に新設

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 コンタクトセンター・フルフィルメントサービス受託の日本トータルテレマーケティング(東京都渋谷区、森 真吾社長)は、通販市場におけるマス媒体の影響力が弱まっている現状において、クライアントからのアウトバウンドニーズ(モノを売るセールス力)増加に伴い、新たな戦略拠点として、大阪市中央区に営業部を併設し、アウトバウンド業務特化型の「大阪センター」を新設した。

 通販分野において、新規顧客獲得の広告効率が低下しているため、新たな戦略としてコールセンターを活用したセールスアウトバウンドニーズが高まっている。そこで、同社は、クライアントが保有している膨大な顧客リストをより効率的に活用することにより、販売成果に直結する仕組みとノウハウを集約した、アウトバウンド業務特化型「大阪センター」を新設した。

 「大阪センター」は、関西圏を中心とした西日本エリアのクライアント対応強化を目的に、本社以外では初となる「関西営業部」を併設。加えて、アウトバウンド業務に精通した管理者、およびセールススキル(売る力)の教育を受けたセールスオペレータを配置。最適なタイミングでの多彩なアプローチにより成約確度を高め、クライアントの幅広いニーズに応えることが可能となる。これにより、同社では、事業領域の拡大と新たな収益機会の創出を推進する方針。

■新センター概要
名称:大阪センター
所在地:大阪市中央区北浜1丁目6番10号
操業開始:2019年11月
事業所面積:531.44平米
席数:約100席
提供サービス:コールセンターサービス(アウトバウンド、インバウンド)、ビジュアルIVR、パーソナライズド動画、RPA・AI・ChatBot等のICTを活用したBPOサービス等

コールセンター/CRMデモ&コンファレンスのセミナー資料を一部公開

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「コールセンター/CRMデモ&コンファレンス2019in東京」で実施したセミナーの資料を一部、抜粋のうえ公開します。なお、公開期間は2019年11月30日の12時までです。

<ネクスト・コンタクトセンター・サミット>
H-03 5年後のコンタクトセンター研究会/ストラテジー分科会
H-03ストラテジー分科会.pdf

H-04 コンタクトセンター真の役割 「VOC活用の洗練度」
H-04ネクストコンタクトセンターサミット(VOC).pdf

<人材育成セッション>
AI活用/人手不足時代の「SV/マネージャー育成」
~マネジメント高度化を推進する『教育プログラム』~
G-9人材育成セッション.pdf

Empath、クラウド型コールセンターCTIのコムデザインと提携

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 音声感情解析AIを開発するEmpath(東京都渋谷区、下地貴明CEO)は、クラウド型コールセンターCTIを提供するコムデザイン(東京都千代田区、寺尾憲二社長)と提携を開始した。コムデザインが提供するクラウドCTI「CT-e1/SaaS」とEmpathの音声感情解析AI「Empath」を連携させることで顧客満足度を可視化、フォローアップが必要な顧客を即座に見つけ出し、顧客のライフタイム・バリューを向上させる。同提携による感情解析機能はサブスクリプション型での提供を予定しており、高額なシステム導入費用をかけることなく手軽な導入が可能となる。

クラウドCTI 「CT-e1/SaaS」 と音声感情解析AI「Empath」の連携イメージ。感情解析で要フォローの顧客を即座で検知し、適切なフォローでライフタイム・バリューを向上させる

 これまでコールセンターでは、IVRを使ったアンケート調査や、ランダムに抽出した音声データを実際に人が聴くことで顧客満足度を測定してきた。このような従来の測定方法では顧客に対して時間的な負担を強いてしまうことからアンケートの回答率が低い、また全通話に対しての測定が困難なため客観的かつ総体的な顧客満足度の把握ができないことが課題となっていた。

 今回のEmpathとコムデザインの提携では、コムデザインが提供するクラウドCTI「CT-e1/SaaS」に音声感情解析AI「Empath」を連携させることで全通話に対して顧客満足度を即座に自動で測定。全通話の顧客満足度を可視化することで本当にフォローアップが必要な顧客を検出し、効率的な顧客サポート体制を構築、顧客のライフタイム・バリューを向上させる。また、以下の効果も期待される。

・応対品質の向上
クレームの早期検知によるオペレータへの即時フォローを実現することで管理者(スーパーバイザー)からオペレータへのサポートを強化、応対品質を底上げする

・オペレータの定着率の向上
管理者からオペレータへの即時フォローを実現し、オペレータの業務負担を軽減。また、感情の可視化によりオペレータのモチベーションを管理者が把握、オペレータの定着率を向上させる


 

NTTテクノクロス、AIを活用した自動振り分けパッケージを提供

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NTTテクノクロス(東京都港区、串間和彦社長)は、コールセンター向け自動振り分けパッケージ「CTBASE/Intelligent Router」を11月6日に販売開始した。

CTBASE/Intelligent Routerは、AI技術を活用。既存のIVRシステムや音声認識エンジンと連携して通話音声を自動認識し、問い合わせ内容に応じたスキルグループに接続する機能を提供する。顧客は「登録情報を変更したい」や「製品について聞きたい」など用件を発話するだけでオペレータとの通話を開始できる。ボタン操作や音声ガイダンスを聞く必要がある従来のIVRシステムと比較して、ストレス軽減が期待できそうだ。


イメージ
「CTBASE/Intelligent Router」の活用イメージ


なお、AIは発話内容を文章として意味を理解するため、事前のキーワード登録作業は不要。IVRシステムと音声認識エンジンはマルチ連携対応。

価格は、回線あたり年額50万円~(基本ライセンス)。利用環境やチューニングの規模に応じて価格は変動する。



 

「PayPayフリマ」、FAQサイトに「Helpfeel」を導入

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PayPay(東京都千代田区、中山一郎社長執行役員CEO)が運営するフリーマーケット・アプリ「PayPayフリマ」は、サイトやスマホアプリのFAQページにNote Inc.のFAQソリューション「Helpfeel」を導入した。

Helpfeelは、検索性に特化し、FAQを簡単に構築できるシステム。フリーマーケット・アプリに代表されるCtoCサービスでは、ユースケースが多様化する傾向が強いため、軽微な問題はセルフヘルプで迅速い解決できる環境が求められており、今回の導入はそうしたニーズに応えたもの。

2019年12月号 <わたちゃんのかすたま〜えくすぺりえんす>

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わたちゃん

事前期待を察しない丁寧な対応=余計はお世話?!

ISラボ 代表 渡部弘毅

 カミさんの仕事の愚痴はいつも聞き流していたので、たまには真面目に聞いて適切なアドバイスをしたつもりが、逆ギレされてしまった、わたちゃんです。なんだか納得いきません。

 サービスサイエンスの日本での第一人者である、諏訪良武氏によるサービスの定義では「人や構造物が発揮する機能で、お客様の事前期待に適合するものをサービスという」と解説しています。(出典:サービスの価値を高めて豊かになる リックテレコム刊)

 ここでもっとも重要なポイントが、「お客様の事前期待に合致するもの」という定義です。言い換えれば、「お客様の事前期待に合致しないものはサービスとは呼ばない」ということです。いくら相手の気持ちになって丁寧な対応をしても、その相手の気持ちを汲み取り違えたら、それは“余計なお世話”になるのです。

 「サービスに対する事前期待」という定義はかなり広くなりますので、もう少し焦点を狭めて「コールセンターへの相談コールに対してどのように応対して欲しいか」という応対品質への事前期待と考えてみましょう。相談コールに対する応対品質への事前期待は、大きく2つあります。ひとつは、早く正確に解答を出して欲しいという、問題解決型の応対をして欲しいという事前期待で、もうひとつは相手の状況を理解して共感型の応対をして欲しいという事前期待です。

 コールしたお客様のプロファイルや置かれている状況、コールリーズンによって、どちらを期待しているかを察知して対応することが、満足度の高い応対につながります。AIなどの自動化を取り入れ、相談に対して迅速かつ正確に回答するというエフォートレス重視の品質向上は、問題解決型の応対に対する事前期待が大きいお客様には満足度が高いかもしれませんが、共感型の応対への事前期待が高いお客様には支持されないかもしれません。従って、事前期待に応えるには、正確性、迅速性、好印象、共感性、柔軟性、安心感という6つのサービス品質を使い分ける必要があります。

 また、1回のコールの開始から終話の過程においても、こうした事前期待が入り混じった応対が必要となってきます。優秀なオペレータは自然とお客様の事前期待を汲み取り6つの応対品質を使い分けているのです。

 ということで、カミサンの今回の結果を分析したところ、相手の事前期待に合わせて共感対応のフリをしているだけということがばれて、慌てて事前期待ではない問題解決型対応をしてしまい、逆ギレにつながったと考察しました。違うかな。

図 2タイプの応対とサービス品質

図 2タイプの応対とサービス品質


2019年12月号 <CS戦略>

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執行役員 マーケティング本部本部長 兼 情報システム部長 後藤 晃氏

執行役員 マーケティング本部
本部長 兼 情報システム部長
後藤 晃 氏

<コーナー解説>
カスタマーサービスに注力し、コールセンターやWebサイト、アプリなどを有効活用し成長している企業のキーマンに戦略を聞きます。

ベアーズ

「マーケティング+CRM=CX向上」を目指す

企業プロフィール

設立:1999年10月
資本金:8950万円
事業内容:家事代行サービス、ハウスクリーニング、キッズ&ベビーシッター、高齢者支援サービスなど

 共働き世帯の強い味方として、メディアで取り上げられる機会が増え、2016年、テレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS)の影響で一気に需要が爆発した家事代行業。大手の一角、ベアーズ(東京都中央区、髙橋健志社長)も2ケタ成長を続けてはいるが、執行役員の後藤 晃氏は「需要は引き続き増えていますが、そろそろ成熟期に入りそうな気配も感じます」と語る。

 成熟期に移行しそうな市場で、勝敗の行方を分けるのは「リピーター」の存在だ。同社では、派遣するスタッフのスキルはもちろん、受け付ける顧客接点の品質向上を図り、リピーターの獲得、つまり“カスタマーサクセス”の実現を目指している。

 後藤氏は、「従来、別組織だったマーケティングとCRMを統合し、カスタマーエクスペリエンスを一気通貫でマネジメントできる組織を立ち上げました」と最近の変化について説明する。

 まず着手したのが、「CRM領域のIT化」だ。

顧客接点を徹底強化

 コンタクトセンターは、電話とWebフォーム(メール)で問い合わせに対応している。コミュニケーション基盤として、コムデザインのクラウドソリューション「CT-e1/SaaS」を採用。自社開発しているCRMデータベースと連携し、高次元かつ一貫した顧客対応を目指している。さらに、WebサイトのFAQとともに、チャットボットによる簡単な問い合わせ対応も開始。

 事業の柱をなすのは家事代行とハウスクリーニングだが、サービスメニューが決まっているハウスクリーニングに比べ、「家事代行はお客様のご要望がそれぞれ異なるカスタマイズが必要な商品。電話での聞き取りは丁寧かつ慎重さが求められます」(後藤氏)という。そこで、対応要員は元営業マンを配置。AHT(平均対応時間)は問わず、成約率をKPIとしてマネジメントしている。対応後の入力されたVOCはもちろん、NPS(ネット・プロモーター・スコア)調査も実施し、結果は即座に共有、改善の素材として活かしている。

 さらに、Webサイトとコンタクトセンターを含む顧客接点を対象にミステリーショッパー(覆面調査)を実施。カスタマーエクスペリエンスの向上に大きなリソースを割いている。

 同社の創業は1999年。日本には家事代行というビジネスは存在していなかった。創業者である髙橋夫妻は、それまでの勤務先だった香港から帰国、「世の中の役に立つことがやりたい」と考え、起業を志した。香港では、家政婦を雇うことは特別なことではない。共働きが増えつつあった日本でも「いつも忙しく、時間がない女性を、煩わしい家事から開放したい」という思いでビジネスを立ち上げた。

 現在進行形で取り組んでいるカスタマーエクスペリエンス強化も、こうした創業者夫妻の思いを体現したものといえそうだ。

2019年12月号 <特集>

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特集扉

採用難時代の
「ピークマネジメント」

Part.1 <現状と課題>

「成熟度」「総合力」が問われる!
ピーク対応“7つのポイント”

呼量予測、サービスレベルの設定と検証、コールリーズンの分析。この3つはマネジメントの基本であり、業種、規模を問わずすべてのセンターが取り組むべき要素だ。とくに人手不足下におけるピーク対応では、こうした「基本」を踏まえているか否かで、顧客体験における大きな差が生じる。オムニチャネル、自動化、人材管理などと合わせ、ピークマネジメントにおけるポイントを検証する。

 コールセンター・マネジメントの実力が問われる局面。そのひとつが、「ピーク対応」だ。 想定外の呼量増に対応するためにも、「日々のマネジメントの練度・成熟度」を高める取り組み──呼量予測、KPI管理(サービスレベルの設定)、コールリーズンの把握と分析といった“基本”の実践は欠かせない。しかし、2019年の「コールセンター実態調査」は、これらの取り組みレベルの低下──つまり成熟度の低下がうかがい知れる結果が出ている。

 いかなるパターンにも即応し「ムリ・ムダ・ムラ」を可能な限り排除したマネジメント、言い換えれば、「ピーク時にもCS(顧客満足)、ES(従業員満足)を維持し、コストを最適化できるマネジメント」のポイントを改めて整理する。

図1 ピーク対応「7つのポイント」

図1 ピーク対応「7つのポイント」

※画像をクリックして拡大できます

Part.2 <ケーススタディ>

「突然の呼量増」への特効薬はない!
“基本”を重視した熟練4社の取り組み

つながらないセンターは、CSはもちろん、ESにもネガティブな影響を与える。しかし、ピークマネジメントには、特効薬も魔法も存在しない。原因を日々分析し、人材育成に励み、派遣会社との関係強化を図る。こうしたセンター運営の基本を踏まえることで現場に余裕が生じ、新しいアイデアが湧く──成熟度、総合力の高い4社の取り組みを追う。

CASE STUDY 1:ダイキン工業

7倍の繁閑差を克服する
「短期契約のリピーター」醸成の秘訣

 コンタクトセンターにとって、繁閑を問わず安定した接続品質を維持したマネジメントは、理想であり永遠の課題でもある。

 空調機や空気清浄機を製造しているダイキン工業では、エアコンの使用が増える夏季に、コンタクトセンターへの入電数が跳ね上がる。1日あたりの入電数に至っては平均の7倍に達することもあり、繁閑差は非常に大きい。そこで、ピークマネジメントに着手。取り組みは大きく分けて(1)チャネル改革、(2)夏季限定のリピーター採用の2点だ。

 チャネル改革では、電話での問い合わせを他のチャネルに移行することを目的に、Web受付ページの導線の改善、故障自動診断の導入、FAX受付のEDI化による自動入力を実施した。“リピーター採用”の強化では、派遣会社と連携して、リピート意欲を喚起するイベントの開催などを開催し人材を確保している。

CASE STUDY 2:KDDI

「電話をかける理由」をなくす!
ポイントは日次のコールリーズン分析

 KDDIでは、想定以上の呼量、あるいは突発的な呼量増にも対応するため、常に余剰人員を備えて、研修や休憩時間の割り振りなどを調整してシフトを見直している。また、台風などの天災は、呼量増がある一方でオペレータの出勤が困難になり必要要員数を満たすことが難しくなるため、全国16カ所におよぶ多拠点運営を活かし、予測進路から外れたセンターで集中対応するよう調整している。

 さらに、FAQを日次で見直し、セルフサービスによる解決を強化する一方、携帯電話の紛失が増える年末時期に、紛失した場合の対応を記したメールを送るといった“アクティブサポート”も実施。さまざまな施策で呼量の増加を抑制してる。

CASE STUDY 3:松井証券

リモートサポートから動画活用まで
余裕ある採用と配置が生む「現場の知恵」

 証券会社は、呼量予測がもっとも難しい業種のひとつだ。証券取引が活況になれば、問い合わせも増える。つまり、呼量が景気に左右されるため、短期、中長期を問わず正確な予測は不可能に近い。さらに繁閑差も大きい。1日あたりの呼量は、少ないときで約750件。多い時はそれが4倍にまで増える。

 松井証券のコンタクトセンターでは、常に最大要員数を揃え、突発的な呼量増に備えている。センターでは対応可能な呼量を超えるときは、SVをはじめとした管理職や本社社員も対応に加わる。システム障害が発生した場合は、別途、専用ダイヤルも開設する。

 一方、閑散期は次の繁忙期に備えてアイデアを練り、対策を考える時間とする。実際に、リモートサポートの活用や新人育成、人材定着のための施策など現場発のアイデアで繁忙期を乗り切っている。

CASE STUDY 4:ジュピターショップチャンネル

人を育て、チャネルを増やす
「総合力」を磨き機会損失を防ぐ

 テレビ通販は、仕事や家事から解放された夜中に買い物を楽しむ顧客が多い。このため、ジュピターショップチャンネルでは毎日、0時に目玉商品を紹介している。受注センターでは、呼損=機会損失であるため、ピークほど高い応答率を維持する必要がある。しかし、深夜の要員確保は決して容易ではない。人材定着だけではなく、IVRやWeb、アプリなどを活用した確実な受注体制が同社のピークマネジメントのポイントだ。

 呼量が予測を上回りつながりにくくなった場合は、生放送である利点を活かし、よくある質問に対する回答をテレビで案内することで問い合わせの重複を防ぐ。センターでは、常にSVが巡回し、問い合わせ傾向を把握し、それを集約した社員がスタジオのセールスプロデューサーに伝えている。

2019年12月号 <インタビュー>

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小谷 敦子 氏

安定性よりも「チャレンジできる環境」
若者が選ぶ“働きたい職場の条件”

コーナーストーン オンデマンド ジャパン
マーケティング シニアディレクター
小谷 敦子 氏

もはや、新卒で入社した会社で「定年までまっとうしよう」という若年層はほとんどいない。超大手企業の経営者も「終身雇用の限界」に言及する時代だ。タレントマネジメントの重要性を説く、小谷敦子氏は、「若者を惹きつける会社は、個々のチャレンジを推奨し変革を起こせる環境があることが条件」と提言する。

Profile

小谷 敦子 氏(Atsuko Kotani)

コーナーストーン オンデマンド ジャパン
マーケティング シニアディレクター

セールスフォース・ドットコム、シトリックス・システムズなど急成長した外資系IT企業でマーケティングやコンサルティング分野での20年にわたる経験がある。需要の創出とブランドの確立を担う包括的なマーケティングで新しい市場を創出してきた。2017年より現職。

──雇用環境や、就業に対する意識の変化をどのように捉えていますか。

小谷 トヨタ自動車の豊田章男社長や経団連の中西宏明会長が「終身雇用モデルは見直さざるをえない」と口を揃えるように、新卒一括採用や終身雇用という従来の雇用モデルは、すでに崩れつつあります。並行して、とくに若者のキャリアプランは多様化し、人材の流動性が高まっています。2010年頃から急成長するベンチャー企業が増え始めており、社会人として最初のキャリアが「起業」や「スタートアップへの参画」という人材も珍しくありません。従来は、大企業からスピンアウトして起業するということはあっても、その逆はありえませんでした。しかし最近は、起業したビジネスがうまくいかなかったとしても、その経験が評価され、大企業に入社するケースも出始めています。

 こうした雇用環境の変化に伴い、求職者の意識も「就社」から「就職」へと変化しています。どの会社に入りたいかではなく、何をしたいか、それができる会社はどこかということを重視した就職活動です。結果、企業選定の基準は、企業ブランドや安定性、福利厚生をはじめとした制度の充実度の優先度が下がっています。リクルートキャリアの調査によれば、多くの学生が入社の決め手にしていることは、「自分が成長できること」だということです。

望むキャリアを実現できるかどうか
「チャレンジできない」は退職促す

──成長できるかどうかを、どのようなポイントで判断しているのでしょう。

小谷 例えば、転勤や異動が上からの命令だけではなく、自ら志願できる制度があるかどうかや、望むポジションにつくための教育を支援する環境が整っているかどうかなどです。個々のチャレンジを支援する仕組みがある会社には、いい人材が集まります。デトロイトトーマツの「2017 Global Human Capital Trends」によれば、42%の人が、『チャレンジする機会、成長する機会がないと判断した場合、その会社を辞めてもいい』と回答しています。

──会社にとっても、チャレンジする意欲が高い人材は魅力的ですね。

(聞き手・石川 ふみ)
続きは本誌をご覧ください

2019年12月号 <ソリューション&サービス>

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ソリューション & サービス

<コーナー解説>
ITソリューションの導入に関し、背景や動機、選定要素と運用ポイントを聞く事例記事です。

クラウド型コンタクトセンタープラットフォーム

セキュリティからオムニチャネルまで
「コスト」「導入期間」ではない“価値”を訴求

クラウドソリューションのメリットといえば、「コストの安さ」と「導入期間の短さ」。しかし、60を超えるサービスがひしめく市場となった今、そうした当たり前の訴求だけでは生き残りが難しくなりつつある。セキュリティの強化やカスタマイズ性の高さ、オムニチャネル対応など、新たな価値を訴求する各社のサービスを検証する。

 SI/ベンダー各社が、これまでオンプレミスシステムでの提供だった製品のクラウド版を新たにラインアップする傾向が強まっている。編集部調べでは、クラウドサービスは28製品、オンプレミスと両方、提供可能な製品も含めると、63製品にものぼる。これらの利用料金は、基本的には席数や回線ベースの月額課金モデルだが、数千円から数万円と幅広い。差別化するために、対応チャネル、提供機能、サポート体制など独自の価値を付加するケースも増えている。そうした付加価値の訴求により実績を伸ばしているクラウドサービスの動向を検証する。

記事内で取り上げているベンダー(掲載順)

リンク
コムデザイン
ジェネシス・ジャパン
NTTネオメイト
OKI
AWS

2019年12月号 <サービスのプロに聞く>

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竹内 大貴 さん

<コーナー解説>
店舗など、コールセンター以外を含めた接客やサービスのプロにその心構えやノウハウを聞きます。

顧客を知ることで「心に刺さる提案」ができる!
本音を引き出す“妄想力”と“憑依力”

リクルートキャリア
エージェント事業本部 キャリアアドバイザー
竹内 大貴 さん

Profile

2009年に大学卒業後、リクルートキャリアに入社。法人営業を務めた後、人事部に異動。数千人の社員を対象に人事業務を担当。その後、キャリアアドバイザー(以下、CA)の育成企画職を経て、現在は自身もCAとして転職者のサポートを行っている。休日は子供にサッカーのコーチングをして過ごしている。

 「顧客を知る」ことは、マーケティングの基本でもあり、カスタマーエクスペリエンス向上の絶対条件でもある。相手を理解したうえでの提案でない限り、“心に刺さる”ことは難しいが、とくにコールセンターや店舗といった現場に許された少ない時間では、なかなか実現できない。

 リクルートキャリアのキャリアアドバイザー 竹内大貴さんは、「給料や勤務時間など、“さまざまな現状の不満”から、転職を考えるケースは少なくありません。しかしその場合、転職しても根本的な解決にはなりにくいのです」と指摘したうえで、「転職エージェントとは、その人自身が歩まれてきた人生や価値観を深く理解して、ご本人も気づかれていない根源的な問題の解消や、実現したいご希望の実現をサポートすることが仕事です」と強調する。

 採用における永遠の課題「顧客と企業のミスマッチ」。これを防ぐには、面談時に信頼してもらい、建前ではない本音を引き出さないと不可能だ。そのために「相手の価値観を知ることが肝要」という。

 “妄想”でその人の本音について仮説を立て、“憑依”することで確認作業を行う。そうすることで、相手の価値観や気持ちを言語化し、本音を引き出す。竹内さんにその方法を聞いた。

2019年12月号 <連載/戦略>

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戦略

脱・窓口業務への最適解「戦略的コンタクトセンター」構築講座:第5回

待たせない工夫、ゴールに導く対話構造
チャット導入の成否は「業務設計」にあり

皆越由紀

チャット窓口の開設が相次いでいる。導入のハードルが比較的低く、導線によっては少ない対応件数で運用開始できるため、綿密な業務設計なしで開設するケースが少なくない。しかし、それではネガティブな顧客体験を提供したり、他のチャネルからのシフトを促せず、開設した意味を失う結果に陥りがちだ。チャット窓口の業務設計について解説する。


コミュニケーションの価値を高める「カスタマーエクスペリエンス」の設計書:第6回

CX実践のプロセスとポイント
カスタマージャーニーマップ活用のススメ

大貫竜平

本連載では、コンタクトセンターにおけるカスタマーエクスペリエンス(CX)の実現を目的に、その考え方や設計手法について解説してきた。今回は、これまで紹介した内容をいったん振り返り、改めてポイントを整理する。実践に向けた最大かつ最初のハードルが、「カスタマージャーニーマップ」の作成と、その検証に必要なサーベイの計画・実施である。


2019年12月号 <連載/実践>

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実践

女性が活躍する職場を創る!「採用ブランディング」実践講座:第3回

「AISAS」を採用に適用する!
“集まる仕組みづくり”のコツ

寺島みちこ

採用がうまくいく秘訣は、「採用=マーケティング戦略」と捉えることだ。商品やサービスを販売する場合は、ターゲット設定や調査分析、マーケティング設計にブランディングなど、綿密な戦略を立てているはずだが、採用はそうではない。硬直化した手法から脱するためにも、マーケティングを応用しよう。


上司・部下・顧客の「価値観」がわかる! 性格診断『エニアグラム』活用術:第1回(新連載)

価値観の相違がイライラを生む
「違い」を理解し受け入れよう

片桐あい

人により、価値観は異なるもの。どのような価値観を持っているのかをベースに9つの性格に分ける「エニアグラム」を使うことで、職場の人間関係や顧客対応を円滑にすることが可能だ。第1回目は、エニアグラムの使い方について基本的な考え方を解説する。相手が大切にしていることを理解することで、折り合いをつけ、お互いが納得できる着地点を見つけられるはずだ。



2019年12月号 <連載/マンガ>

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マンガ

マンガ

督促オペレータ奮闘記(83)

榎本まみ

浦安

著者のブログ(督促OLの回収4コマブログ)はこちら

2019年12月号 <連載/コラム>

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コラム

市界良好:第92回

接客業はおもしろい

秋山紀郎

AfterCall~電話の後で:第92回

「カスタマーサクセス」と「CRM」の違いは
“顧客視点”の強弱にあり!

長掛文子

3 Minutes Lesson 毎日できるメンタル・ケア:第73回

いろいろな「私」を知ろう

奥 富美子

わたちゃんのかすたま〜えくすぺりえんす:第58回

事前期待を察しない丁寧な対応=余計はお世話?!

渡部弘毅


2019年12月号 <IT企業に聞く!>

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渡邉 安弘 氏

渡邉 安弘 氏
代表取締役 CEO

<コーナー解説>
ITソリューションベンダーのキーマンに製品・販売戦略を聞きます。

Studio Ousia

大量のテキストデータを即時に分類
「AIの教育」を効率化

企業PROFILE

所在地:東京都千代田区大手町1-6-1、大手町ビル4階 FINOLAB内
設立:2007年
資本金:2億1198万円
URL:www.ousia.jp/ja/

2019年12月号 <DATA FILE>

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DATA FILE by HDI-Japan

2019年法人向けテクニカルサポートコールセンター
満足度調査──J.D. パワー ジャパン

進まないデジタルシフト
オンライン手段の拡充が今後のカギ

サーバー、PC、コピー機など、OA機器のトラブルはほとんどの企業の業績を直撃する。J.D. パワー ジャパンは、このほど「法人向けテクニカルサポートコールセンター満足度調査」を実施。満足度を左右している最大の要素は、やはり「電話のつながりやすさ」だった。一方、主要各社が挑戦しているデジタルシフトは、まだ利用者が少なく、効果が出ているとは言い難い状況だ。

図 サーバー部門満足度調査

図 サーバー部門満足度調査

2019年12月号 <DATA FILE by HDI-Japan>

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DATA FILE by HDI-Japan

問い合わせ窓口格付け調査──生命保険業界

電話・Webとも全業界平均より高評価
両チャネル3ツ星企業は6社

生命保険業界の問い合わせ窓口は、電話・Webサポートとも全業界平均よりも比較的高評価だ。ただし、Webサポートは『役立度/解決度』が課題として目立つ。電話窓口の3ツ星企業は9社。生命保険は、加入後の付き合いが長くなることから、電話サポートが一層重要という指摘があった。

図 生命保険業界格付け結果及び、2018年全業界平均との比較

図 銀行業界格付け結果及び、2018年全業界平均との比較

[実際に調査を行った窓口]
アクサ生命保険:アクサ生命 コンタクトセンター、アフラック生命保険:資料請求・商品についてのお問い合わせ・ご相談、オリックス生命保険:お電話でご相談・お問合せ、かんぽ生命保険:かんぽコールセンター、住友生命保険相互会社:コンサルティングデスク、ソニー生命保険:カスタマーセンター、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険:資料請求・加入のご相談、第一生命保険:資料請求・保険のお見積もり、太陽生命保険:お客様サービスセンター、東京海上日動あんしん生命保険:新たに保険を検討しており、質問・相談したい、富国生命保険相互会社:フコク生命お客さまセンター、大樹生命保険:資料請求・お見積りダイヤル、明治安田生命保険相互会社:コミュニケーションセンター、メットライフ生命保険:お電話でのご相談、ライフネット生命保険:お電話でのお問い合わせ、ご相談

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