ITベンダーのヴイエムウェアはこのほど都内で、ITカンファレンス「V FORUM 2017」を開催。このなかで、サポートセンターにおけるダイバシティ・マネジメントについて議論するパネルディスカッションを行った。
パネリストは、SAPジャパンのアキレス美知子氏、日本IBMの行木陽子氏、ヴイエムウェアの村田雅俊氏、ヴイエムウェアの伊藤みどり氏、カタリスト・ジャパンの塚原月子氏の5名。
パネルディスカッションに先立ち、塚原氏が、グローバル企業を対象に行った調査データをもとに講演を行い、「ダイバシティ・マネジメントを実践する企業は業績が高い傾向があります」と提言。
同氏は、「ダイバシティ・マネジメントは、社員同士の協力的な行動を促し、個性が発揮されることでイノベーションにつながります」と解説した。
これを受けて、アキレス氏は、「ダイバシティ・マネジメントのゴールはパフォーマンスを引き上げ、イノベーションを起こすこと」と同調。同社では、担当業務以外に“将来のビジネスのタネ”となる取り組みや研究を自発的に行える環境や制度を用意しており、それが「社員のエンゲージメント強化やモチベーション向上を促しています」(アキレス氏)と語った。
塚原氏は、「ダイバシティだけではなく、帰属意識や個性の発揮につながるインクルージョンも高めることが重要。さまざまなバックグラウンドを持った人が“自分らしくしていい”という認識を持って、個性を活かしたアイデアを出し、それについて建設的に議論を重ねることで、それぞれの視野が拡がり生産性も高まります」と指摘した。
伊藤氏も「煮詰まったときは、他の立場、考え方の意見が参考になります。多様な意見を聞くことでトラブルを乗り切った経験は少なくありません」と自身の経験を語った。
行木氏が、「異なる意見には同感するのではなく、違う立場であることをしっかりと認識したうえで共感することが、新たな発見につながります」と指摘すると、アキレス氏は「異なる、ということを“困る”とネガティブに受け止めるのではなく、ポジティブに楽しみ好奇心と興味を持つことも大切です」と加えた。
ダイバシティ・マネジメントの具体的な取り組みについて、村田氏は、「ルールや制度が形骸化しては意味がありません。弊社では在宅勤務制度について、産休を取得して復帰した女性社員が、自ら制度の周知とルール/環境の整備を進めて使いやすくし、働きやすさの向上と生産性の維持の両立を実現しました」と事例を紹介した。
これを受けて行木氏は、よくある落とし穴である「配慮しすぎのマネジメント」に警鐘を鳴らし、「家庭があるからムリをさせない、という配慮が行き過ぎるとチャンスを奪うことにつながります。まずオファーをし、チャレンジするか否かは本人に選択させることが必要です」と話した。
また、行木氏はダイバシティ・マネジメントを促進するためのマインドについて、「あえて得意分野以外の仕事にチャレンジすることが、周りの協力を得たり、協力し合えるネットワークを築くきっかけになります。それぞれが、コンフォート・ゾーンを一歩出る、という意識が必要です」と提言。
アキレス氏は、性別や年齢など属性が異なるさまざまなリーダーを集めてディスカッションを行った経験を披露し「リーダー像を固定せず、“自分なり”でいいという考えを共有しました」と話した。
パネリストの実体験に基づく具体的な話は、多くの来場者の共感や発見を呼んだ。
左からSAPジャパンのアキレス美知子氏、日本IBMの行木陽子氏、ヴイエムウェアの村田雅俊氏、ヴイエムウェアの伊藤みどり氏、カタリスト・ジャパンの塚原月子氏
パネリストは、SAPジャパンのアキレス美知子氏、日本IBMの行木陽子氏、ヴイエムウェアの村田雅俊氏、ヴイエムウェアの伊藤みどり氏、カタリスト・ジャパンの塚原月子氏の5名。
パネルディスカッションに先立ち、塚原氏が、グローバル企業を対象に行った調査データをもとに講演を行い、「ダイバシティ・マネジメントを実践する企業は業績が高い傾向があります」と提言。
同氏は、「ダイバシティ・マネジメントは、社員同士の協力的な行動を促し、個性が発揮されることでイノベーションにつながります」と解説した。
これを受けて、アキレス氏は、「ダイバシティ・マネジメントのゴールはパフォーマンスを引き上げ、イノベーションを起こすこと」と同調。同社では、担当業務以外に“将来のビジネスのタネ”となる取り組みや研究を自発的に行える環境や制度を用意しており、それが「社員のエンゲージメント強化やモチベーション向上を促しています」(アキレス氏)と語った。
塚原氏は、「ダイバシティだけではなく、帰属意識や個性の発揮につながるインクルージョンも高めることが重要。さまざまなバックグラウンドを持った人が“自分らしくしていい”という認識を持って、個性を活かしたアイデアを出し、それについて建設的に議論を重ねることで、それぞれの視野が拡がり生産性も高まります」と指摘した。
伊藤氏も「煮詰まったときは、他の立場、考え方の意見が参考になります。多様な意見を聞くことでトラブルを乗り切った経験は少なくありません」と自身の経験を語った。
行木氏が、「異なる意見には同感するのではなく、違う立場であることをしっかりと認識したうえで共感することが、新たな発見につながります」と指摘すると、アキレス氏は「異なる、ということを“困る”とネガティブに受け止めるのではなく、ポジティブに楽しみ好奇心と興味を持つことも大切です」と加えた。
ダイバシティ・マネジメントの具体的な取り組みについて、村田氏は、「ルールや制度が形骸化しては意味がありません。弊社では在宅勤務制度について、産休を取得して復帰した女性社員が、自ら制度の周知とルール/環境の整備を進めて使いやすくし、働きやすさの向上と生産性の維持の両立を実現しました」と事例を紹介した。
これを受けて行木氏は、よくある落とし穴である「配慮しすぎのマネジメント」に警鐘を鳴らし、「家庭があるからムリをさせない、という配慮が行き過ぎるとチャンスを奪うことにつながります。まずオファーをし、チャレンジするか否かは本人に選択させることが必要です」と話した。
また、行木氏はダイバシティ・マネジメントを促進するためのマインドについて、「あえて得意分野以外の仕事にチャレンジすることが、周りの協力を得たり、協力し合えるネットワークを築くきっかけになります。それぞれが、コンフォート・ゾーンを一歩出る、という意識が必要です」と提言。
アキレス氏は、性別や年齢など属性が異なるさまざまなリーダーを集めてディスカッションを行った経験を披露し「リーダー像を固定せず、“自分なり”でいいという考えを共有しました」と話した。
パネリストの実体験に基づく具体的な話は、多くの来場者の共感や発見を呼んだ。
左からSAPジャパンのアキレス美知子氏、日本IBMの行木陽子氏、ヴイエムウェアの村田雅俊氏、ヴイエムウェアの伊藤みどり氏、カタリスト・ジャパンの塚原月子氏