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失敗への恐れが革新を阻む

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「リーダーに失敗は許されない」――これを強調しすぎてしまうと、リーダー自身が萎縮してしまうことにつながる。

例えば、リーダーになる前までは積極的、活動的だった人が昇格した途端に元気がなくなり、“その人らしさ”が出せなくなるというのはよくある話だ。

本人のみならず、その周囲も「リーダーに失敗は許されない」という誤解が蔓延した結果だといえる。

失敗を恐れ、自己保身に走ったリーダーのチームは、『処理作業チーム』へとなり下がる。

リーダーが、リスクを負ってまで新たなチャレンジをすることがないためだ。

失敗を恐れるということは、心に抑制があるということだ。

こうしたリーダーたちには、少し恥ずかしい体験をしてもらい、「ミスや失敗はダメなんだ」という心の抑制を、笑いとともに緩めることが有効だ。

「ミスがあってもいいじゃない」と受け入れていく環境をつくるのだ。

心の抑制を取ることを、「ディインヒビタイザー」という。

例えば、「日頃から互いに大きな声で挨拶を交わす」というのもディインヒビタイザーだ。

大きな声で挨拶をすることは、普段からやり慣れていないと、照れが出てしまい気恥ずかしいものだ。

これも、「大きな声で挨拶するのは恥ずかしい」という心の抑制から来るものだ。

周囲やリーダー自身が「失敗も一つの成果である」と考えることができれば、チームも、センターも常に新しいアイデアとチャレンジにあふれた、活気ある環境に変化するはずだ。

著者:つくる考房 井口大輔
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