<コーナー解説>
ITソリューションの導入に関し、背景や動機、選定要素と運用ポイントを聞く事例記事です。
ライオン
「広大な海」から宝を探す
お客様センターが主導するSNS活用
SNSは近年、顧客の声(VOC)が集まる場所になっている。しかも、何かのきっかけで情報が爆発的に拡散する“バズる”現象で、高い宣伝効果をもたらすこともある。その一方で、ネガティブな情報が一気に広まる“炎上”とも隣り合わせだ。
ライオンでは、SNSが自己解決の場にもなっていると認識。VOC収集とリスク管理からSNSをモニタリングできるシステムとして、オンライン・マーケティング・ソリューション(以下NTTコム オンライン)の「ソーシャルリスニングサービス」を導入した。
同社は社名のライオンと検索すると、動物など、膨大な投稿を拾ってしまう悩みを持っていた。それに対してNTTコム オンラインは、的確に投稿を抽出できる。また、NTT コムオンラインが投稿を目視により選別を行い、緊急対応が必要になり得るワードを含んだもののを見つけると24時間365日、ライオンへ緊急連絡を入る仕組みがある。さらに、専任のコンサルタントが付く点も、導入の決め手になった。
今月のPOINTS!
■システム概要
消費者が、企業や製品に対する意見をSNSに投稿したことで、企業が損害を受けるケースが増えている。そこでライオンは、SNS上のVOC収集やリスク管理が必須と判断。NTTコム オンラインの「ソーシャルリスニングサービス」を導入した。同サービスは、24時間365日のモニタリング体制や、専任のコンサルタントによるアドバイスが特徴。特定のワードが入った投稿をアラートで通知、対応が必要な際のアシストまでを行う。
■選び方のポイント
単純に社名の“ライオン”とSNSで検索した場合、まったく無関係な投稿も収集してしまう悩みがあった。ソーシャルリスニングサービスは、検索結果を人の目でも選別し、適切な投稿のみ集約する点を高く評価している。
■使い方のポイント
TwitterなどのSNSから収集したデータを、お客様センターがVOCとして集約、分析している。適宜、主要部署へ共有するほか、緊急の対応が必要な場合には、関連部署と連携して対応する体制を構築している。
右からお客様センターの鶴見雅彦主任部員、潮木 久美子副主任部員
図 緊急対処の必要そうな投稿をモニタリングし通知する
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