<コーナー解説>
ITソリューションの導入に関し、背景や動機、選定要素と運用ポイントを聞く事例記事です。
東京海上日動コミュニケーションズ
ナレッジ基盤システムを刷新
新人の一次解決率75%を達成
顧客・保険代理店からの問い合わせ対応事業を受託する東京海上日動コミュニケーションズでは、2018年にナレッジマネジメントのフレームワークであるKCS(Knowledge Centered Service)を採用。同社では、自動車・火災保険の保険料試算や各種問い合わせに対応しているが、扱う内容は多岐にわたり、なおかつ頻繁に内容の改訂があるため、定期的にナレッジの追加や、既存ナレッジの修正が必要だ。
同社は元々、FAQに特化したソリューションをベースにKCSを実践していたが、東京海上日動火災保険が2019年4月にセールスフォース・ジャパンが提供する金融機関向けソリューション「Financial Services Cloud(FSC)」を導入したことを受け、CTIとナレッジ機能を2021年1月、FSCへ移行している。
今月のPOINTS!
■システム概要
セールスフォース・ジャパンが提供する金融機関向けCRMソリューション「Financial Services Cloud(FSC)」を採用。保険契約や事故の履歴を含む、あらゆる顧客情報が集約できる他、各種タスク管理や代理店の規模に合わせた経営支援メニューなど、多様な機能を備える。同社では、顧客対応に必要なナレッジ管理機能も同ソリューションに実装。
■選び方のポイント
親会社の東京海上日動火災保険がFSCを導入することを決定していたため、顧客接点で得られる情報の集約を図るため、2021年1月に導入した。
■使い方のポイント
問い合わせ対応に必要なナレッジ(Q&A)を集約し、ナレッジマネジメントのフレームワークのひとつである「KCS(Knowledge Centered Service)」を実践するためのナレッジ管理システムとして活用。KPIはAHT(Average Hold Time)を重視。AHTの悪化時、通話時間もしくは後処理作業時間などの業務時間を精査し、ナレッジの記録や作成方法に問題がないか検証している。
コンタクトセンター企画ユニット トップ・コーディネーター 矢﨑晶子氏(左)、自動車保険・試算センター マネージャー 遠藤咲子氏(右)