「データ」×「ホスピタリティ」で進化する!
“断らない”コンシェルジュデスクの現在地
──JCBトラベル
「絶対に不可能なこと以外は、お断りしません」──コンシェルジュデスクの多くが貫く姿勢だ。独自の購入ルートや調査力を活かし、ホスピタリティを発揮する。こうしたサービスが、ビッグデータ活用でさらに進化しつつある。JCBカードのコンシェルジュデスクを運営する、JCBトラベルの取り組みをみる。
コールセンターでカスタマーエクスペリエンス(CX)向上のために必要な取り組みは何か──この問いに対し、多くのセンターマネジメントは「ホスピタリティを重視した親身な対応」と回答している。さらに、それに続くのが「顧客それぞれのニーズに応じた最適な提案」だ(図)。この2つの要素を具現化した窓口、それが「コンシェルジュデスク」だ。
JCBトラベル(東京都豊島区、風間欣人代表取締役社長)は、クレジットカード会社のジェーシービーと旅行会社のJTBの合弁グループ会社で、JCBカードの会員向けのコールセンター「ザ・クラス・コンシェルジュデスク」「プラチナ・コンシェルジュデスク」を運営している。基本的に「頼まれたことには何でもお応えする」という姿勢で、ホスピタリティを徹底的に追求。コンシェルジュ(同社のオペレータ呼称)の指名にも、できる限り応えている。“断らない”サービスを可能にするポイントは、(1)コンシェルジュの高い接客スキルと、(2)豊富なデータベースの2つだ。同社の人材育成やデータ活用の仕組みを検証する。
図 カスタマーエクスペリエンス向上のために必要な要素(優先度の高い3項目を選択、N=194)
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