地方自治体の誘致施策と
コールセンターの地方展開状況
小規模分散、在宅シフトの需要に対応
積極誘致の気配濃厚な「アフターコロナ」
地方自治体のコールセンター誘致は、コロナ禍を経て、むしろ活発化の様相を呈している。コールセンターは、ソーシャルディスタンスを確保するための在宅勤務制度の活用と、小規模拠点(サテライトオフィス)への分散を図る傾向にあり、それが地方自治体の「雇用の安定」「空きオフィスの活用」ニーズと合致したかたちだ。
コールセンタージャパン編集部は2020年7月、地方自治体を対象に「コールセンター向け支援制度・助成施策」および「コールセンター立地状況調査」を実施し、回答をとりまとめた。これによると、地方進出の動機の1つである「人材の確保」を支援する雇用促進に関する施策は、回答を得た177の自治体のうち80%が整備していた。さらに、“コロナ禍”という状況下で、全国的に飲食店の休業・廃業に伴い非正規雇用者の雇い止めが増加。生活の安定を求めて正社員を志向する求職者の受け皿として、コールセンターに期待を寄せる自治体が数多くあった。
図 主要なコールセンター集積地の拠点数
コールセンターの地方拠点一覧(2020年8月現在)
コールセンター向け助成施策制度のある自治体一覧