メットライフ生命保険
NPSを起点とした「現場発」の改善
“顧客視点”の全社浸透を促す
金融庁の通達により「受託者責任」──即ち、CSRの徹底遂行が強く求められている。生命保険各社も例外ではなく、メットライフ生命保険も“お客様本位の業務運営”の強化に注力している。そのために実践するのが、現場発の改善活動を促す“人への投資”と、顧客の声を徹底的に活用する“NPS調査”の2つの施策だ。
少子高齢化時代を迎え、社会的にもニーズが高まっている生命保険。しかし、自分にマッチした商品・保障の選択に迷い、保険のプロに相談したいという消費者は少なくない。また、保険商品は契約後から長い付き合いとなるため、ライフイベントに応じた契約内容の見直しや給付金の請求など、コールセンターに問い合わせる機会も多い。この際に、いかに顧客視点に立った対応ができるかが、顧客ロイヤルティ醸成のカギを握る。メットライフ生命保険も、この点を重視している。
「現在、金融庁はフィデューシャリー・デューティー(受託者責任)の徹底を打ち出し、金融各社に“お客様本位の業務運営”を強く求めています。例えば、高齢者にもわかりやすく丁寧に対応する、保険の専門用語は使わず誰でも理解できる言葉で説明するなどです。当社では以前から実践していたことですが、より一層の強化を図るため、“人への投資”と“お客様の声を聞く(NPS調査)”の2つの施策に注力しています」と、執行役常務 カスタマーケア担当の岩島洋吉氏は説明する。
本誌では、同社のカスタマーケア体制とともに、ボトムアップの改善を促す「チームハドル」や「カリブレーション」の取り組み、「NPS調査」に基づいて顧客の声を徹底的に活かす施策などを紹介する。
執行役常務 カスタマーケア担当の岩島洋吉氏
図 チームハドルの手順
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Center Profile
東京・神戸・長崎の3拠点に展開。2014年9月、生命保険に加入している顧客向け専用フリーダイヤルを一本化。その後、代理店・営業社員専用のフリーダイヤルを開設。また、代理店・営業社員からの依頼を中心にウェブコンタクトセンターを開設。現在は、モバイルアプリによる顧客向けチャネル強化にも取り組む。