「RPA実態調査」に見る
導入プロセスとセンターでの可能性
「働き方改革」と労働力不足に対する回答のひとつと目されているRPA(Robotic Process Automation)。労働集約型の組織であるコールセンターでも注目されるが、まだ本格導入には至っていないようだ。RPAはどのような業種・業務で利用されているのか、このほど報告された実態調査から探る。
大量の定型業務を自動化して効率化を図る──。ホワイトカラーの生産性向上手段として期待されるRPAは、どのような企業で利用されているのか。RPAの導入・実践スキルの習得の場と関係者の情報交換の場(コミュニティ)を提供するRPA BANK(運営元:セグメント)と、RPA導入支援コンサルティングを行うアビームコンサルティングは、このほど「RPA市場の動向実態の調査結果」を報告した。
レポートによれば、2018年上半期(1月〜6月末)までにアビームコンサルティングとRPAテクノロジーズが導入した実績件数は322件。昨年対比1.5倍の約55件/月ペースで増加しており、そのスピードは徐々に加速している。
またRPA BANK会員を対象に2018年6月に行った利用実態調査では、720社がRPAを利用・利用検討しており、適用業務も経理・財務から情報システム、人事、総務、営業、調達・購買と幅広い。コールセンターにおいては、入力されたデータをもとにした資料の発送手配などのバックオフィス業務、SVのレポート作成支援などで活用されている。記事では、今後、コールセンターでどのようにRPAが活用されるのかをアビームコンサルティング執行役員プリンシパルの安部慶喜氏に聞いている。
図 RPAの業務別導入実績
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