「小さな不満・不安・不便」に着目する!
“エフォートレス・エクスペリエンス”の価値
便利なサービスとは稀有な発想からではなく、小さなネガティブ体験を取り除いた結果、生まれることが少なくない。“エフォートレス・エクスペリエンス=手間がない体験”が注目されている。見落としがちな顧客の小さな不安や不満を、VOCや顧客の行動観察から抽出する手法を検証する。
顧客のロイヤルティを高めるには、「感動体験」だけではなく、「不便だけど仕方ない」「少しだけ不安」といった小さなネガティブ体験を取り除くアプローチも有効だ。
「エフォートレス・エクスペリエンス=手間がない体験」の追求は、コールセンターに蓄積したVOC(顧客の声)や顧客の行動観察からヒントを得て進められる。
フリマアプリ「メルカリ」は、VOCをもとに改善を進め、ユーザーエクスペリエンスを徹底的に高めることで利用者数を増やしてきた。
衛星放送「スカパー」も同じく、コールセンターのVOCから、ログインや各種手続きのトラブルを防止すべく、Webの導線や案内を改善。
こうした事例の他、行動観察によって商品/サービス、Webサイトなどを改善するためのコンサルティングを行うビービットから、行動観察の考え方や実施のポイントを聞いた。
エフォートレス・エクスペリエンスを追求すれば、顧客から“問い合わせ”という「エフォート=手間」を取り除くことにもつながる。
これからのコールセンターの役割は、「問い合わせを受ける」ことではなく「問い合わせを減らす」ことによりシフトすべきだ。