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2022年3月号 <キーパーソン>

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桑田 沙羅 氏

成長企業の宿命、リソース不足に挑む!
「カスタマーサクセス」のありがちな課題と対処法

ベーシック
ferret One事業部 カスタマーサクセス推進部
オンボーディンググループ マネージャー
桑田 沙羅 氏

PROFILE

桑田 沙羅 氏(Sara Kuwata)

マーケティング総合会社で営業・ディレクターとして5年間従事した後、2019年にベーシック入社。アカウントサクセスチームの立ち上げを行った後、契約後の顧客担当領域のマネジメントを担当。

カスタマーサクセス/サポートの従事者が4000人以上、集うコミュニティ「CS HACK」。その一大イベント「カスタマーサクセス天下一武闘会」で、2021年の優勝者となったのがWebマーケティングの専門家集団、ベーシックの桑田沙羅氏だ。高く評価されたその取り組みや課題について聞いた。

──ベーシックのカスタマーサクセス部門と桑田さんの業務、ミッションを教えてください。

桑田 オールインワン型のBtoBマーケテイングツールである「ferret One」の活用を支援し、お客様のマーケティング施策を成功に導くことが主なミッションです。私は2019年にジョインしたのですが、その段階で立ち上がったアカウントサクセスチームで主にハイタッチでの支援を担当していました。

──ハイタッチということは、クライアントに徹底的に寄り添う支援スタイルですね。

桑田 カスタマーサクセス推進部にはいくつかのチームがあるのですが、アカウントサクセスチームはいわゆる「攻めの部隊」です。オンボーディング後のお客様に対して、定期的なレポーティングやレポート(数値)をもとにした改善提案を行い、チャーン(離反)を防止しエクスパンション(拡大)を図ることをミッションとしています。

──人的リソースが必要ですね。

桑田 まさにそこが大きな課題でした。ハイタッチでチャーンを抑えたがゆえに、顧客数も相談も増え、結果的に社内リソースが足りなくなるという悪循環に陥っていたのです。そこで、ユーザーをスコア化して分類し、訪問頻度を設定、さらにロータッチとテックタッチ手段の強化という抜本的な改革に取り組みました。

 まずアセスメントのレベルと機能活用レベルをかけ合わせてスコア化してマッピングし、段階ごとに次に取るべき施策を策定、状況に応じた訪問頻度を設定しました。顧客のニーズに応じた提案を可能としつつ、効率化も実現しました。これを踏まえて、リモートでの支援をはじめとしたロータッチと、「もくもく会」と名付けた操作説明に特化したWebイベントによるテックタッチを実践しました。

──カスタマーサポート部門との関係性について、教えてください。

桑田 テクニカルサポート部門とカスタマーサクセス部門は別部門です。使い方や操作相談はテクサポ、マーケティング活動で成果を出すためのサクセスという位置づけで、サクセス部門はタッチポイントや機会を増やすのが使命。一方でテクサポはトラブルシューティングなど、不自由なく利用していただくための部署です。ただし、「UberVoice」と称しているんですが、お客様の要望や状況を共有するVOC活動では、情報連携しています。

──今後の課題について教えてください。

桑田 ハイタッチが基本だったこともあって、どうしても対応レベルにバラつきが生じるという属人化です。スター選手しか活躍できない状況をどう脱却するか、スキルの「大衆化」が大きな課題です。


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